画面が壊れたノートパソコンの修理

本日のクランケは、今は懐かしいCOMPAQのノートパソコンEvo N1000vです。
症状としては、「ある日突然液晶が映らなくなった。しかし、起動はしているようだ」と言うものです。
まぁ、じつはこれ、ジブンの個人所有のもので、しかも症状も原因もわかっていたんですけどね。

既に液晶周りはバラしてありますが、手前右に見えるコネクターから伸びるコードが、ヒンジ部分で何本か切断されています。もう何年も前に経年劣化で切れてしまい、一度テキトーに治したものの、やはりテキトーだったためまた再発。その後は潔く液晶を外し、Windows版Apacheなどを入れ、webサイト開発時のテスト用マシンとしてLAN経由で起動、リモートデスクトップで操作という完全なリモートマシーンとして使っていたのでした。

本当に切れちゃっているのは2本だが、あと数本は切れそうな状態。中央で大きく切断されて見えるシルバーの線は、コードじゃなくてノイズフィルターとなる網。ほぐれて揉まれてあまりにもバラバラに崩壊しそうな状態だったので鋏でちょん切ったのだ。

下に定規を置いて写真を撮ってみた。繋ぎ合わせる線の太さ(細さ)がわかるかな? 一本の線の被覆部分で0.2~0.3ミリ位だろうか? 心線は髪の毛より余裕で細い。
ちなみに、この線は長さ的に辛いので被覆を剥いて撚る(ねじる)事はできません。殆ど突合せの状態でハンダ付けしか方法はないという感じです。
線が細いのでなかなかハンダが乗らずに苦労しましたが、なんとか頑張ってハンダ付けして……

とりあえず本体にセットして起動してみました。
うん、OKですね。
動作確認ができたので、一旦外してしまいます。

作業がしやすいように外した後、ハンダ付けした部分と切れそうな部分(既に被覆は切れていた)にシリコンでカバー(コーティング)をします。
シリコンによるカバーの理由としては、この部分は修理後も稼働する部位ですし、結構取り回しのRがキツイ部分ですから(だから切れるんです。まぁ設計上の問題ですが、想定年数以上使っているので仕方ないでしょう)一本一本テープなどで被覆してやることができないためです。

シリコンを塗ったら乾くまで放置します。
湿度の高い時で一時間ほど、できれば数日放置するといいですね。

自宅の窓からのんびりと、コシヒカリの刈り入れが始まった新潟平野でも眺めて待ちましょう。

ある程度固まったら、念のためハンダ付けした線を各々特殊薄膜フィルムでラップします。
特殊薄膜フィルムとは……そう、台所にあるアレです。(笑)

次に線を元のようにまとめ、切ってしまったノイズ防御用の網の代わりに特殊薄伸アルミニウムを巻いてノイズ対策を施します。
特殊薄伸アルミニウムとは……あ、今ニヤッとしたでしょ?
そうです、台所にあるアレです。(笑)

もともと巻いてあった保護布テープを元のように巻きます。足りない部分は同じように市販のテープを使うのですが、今回は手を抜いて(ジブンのモノだから)紙のマスキングテープを使用しました。マスキングテープは色々な所に使えるので、常に数本持つようにしています。

ここで本体に取り付けるために液晶パネル部分を取り付けるのですが、上の左写真のシャープペンの先部分が、どうしてもコードに当たり易くストレスになっているようなので、右のように少し削ってみました。(わかるかな?)
ココを削ると、パネルの化粧カバー下が液晶の開閉で若干浮くことがあると思われますが、背に腹は代えられませんし、なによりこのノートの液晶を頻繁に開け閉めすることは無いと思うので良しとしました。

さて、あとは組み立てるだけです。

全部元通りに組み立てて動作確認。

うん、OKですね。

周囲が狭い見辛い写真なのは……周囲にお見せできないガラクタが沢山散乱しているという事情があります。(スミマセン)
まぁ、今回は液晶の交換やそれに伴うマッチング作業(基板やピンアサインの変更など)が無かったので(気分的に)比較的簡単な作業でした。

ただ、やはり細い線のハンダ付けや各部をバラす作業などは、慣れないと難しいかもしれませんね。
そうそう、素人さんが失敗しやすいのは、最後のネジの締め付けだったりすることが多いです。
ネジって、思ったほど強く締めなくてもいいものなんですよ。
え? 『プロみたいに偉そうに』だって?

プロですから。(笑)
コーいうのがが本職でして、これで米を買ってたのです。
なので、「自分にゃ無理だ!」と思ったら、いつでもご連絡ください。(笑)

そうそう、折角直したんだけど、どうも前の液晶なしでラックの端に吊り下げて使っていた状態の方がジブン的には使い勝手が良かったので、結局またバラす事にしました。
まぁ、今回は鈍らない様に肩慣らしという事で。(笑)

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