ATバイクの可能性

本日HONDAがNC700Xシリーズの販売を発表した。(詳しくはHONDAのサイトを見てね)
目玉はNC700X Dual Clutch Transmission<ABS>だろう。つまり、VWなどの市販車で一気に火のついたDSGのバイク版搭載モデルだ。

DCTやDSGとは、勿論構造に違いはあるものの言ってみれば、同時に複数の動力軸を動かし、双方のクラッチ機構を利用してタイムラグの無いクラッチミートを可能にする有限段階自動クラッチ機構と言えばいいんだろうか? F-1では既に随分前から使われていたけど、確か最初はル・マンのポルシェが使っていたような記憶があるんだけど……まぁその辺は興味があったら各自調べてみてほしい。

さて、まぁ、言わずもがなだが最近はMTの車の方が圧倒的に少ない。じつは我が家の嫁が乗っているファミリーカー、ルノー・ルーテシア(正式にはCLIO3 Phase2)を選んだのは、2年前の時点で国産車にマトモなMTを乗せてるこのクラスの新車が販売されていなかったから。このクラスで普通にMTが有ったのはスイスポとデミオくらいだったんだけど、どっちも最終的な要件を満たさなかった。ま、それだけ選択肢が少ないって事。MT好きはジブンも嫁も一緒なので、この条件だけは絶対に譲れなかった。あ、これもどーでもいいね。

そんな昨今、勿論バイクにもATの流行があった。これもみなさんよく御存じのビクスク(ビッグスクーター)ブーム。ブームとしては既に終わった感はあるけど、このジャンルは確実に根付いたわけで、その証拠に業界からの要請もあってこの時期にはバイク用のAT限定免許制度も出来たくらいだからね。

さてさて、業界としては価格競争以外のテクノロジーの競争に走る事はある意味正常な事だと思うけど、勿論前述のAT限定免許の層を取り込もうとするのも当然の事。なにせ、現状ではスクーターから乗り換えようとしてもスクータータイプ以外のMT風(この表現が難しい、何せ今まで亜流・超少数だったんでね)バイクをほぼ選べない。つまり、AT免許所有者はビクスクに乗ってろと言うような状態なのだから、そこに商機を見出すのは当然だと思う。

DCT、確かに楽だと思う。思うというのは乗った事が無いからなんだけど、でも、楽だろうなぁと思う。なんせ、ABSもバイクに付けるなんて馬っ鹿じゃねぇの?と思ってたけど、友人のスクーターを借りて乗ってみたらこれが結構悪くなかった。というより、正当な技術の進化を見たと言った感じだった。だから、きっと楽で、しかもきちんと楽しめると思う。そこには正常な進化があると思う。

ただ、本当に必要なのか?と問われると???と思わずにはいられない。
まず、乗っている人ならわかると思うけど、バイクなんかに使われているシケーンシャルシフトというギアの構造は、発進時さえクラッチをゆっくり離してしまえば、じつはシフトアップ時もダウン時も左手のクラッチを握らなくてもいい。ちょっと理解しづらいかもしれないけど、左足のシフトレバーを動かす際に、少しだけアクセルを緩めてやればスコッと入る。(本当は車もできるんだけどね)つまり、DCTに似た状況って可能なんだよね。

そうはいっても、通常のシーケンシャルシフトではこれが正常な使い方ではないから、それなりのリスクもあるしちょっとした慣れも必要だ。ジブンはロングツーリングで左手が疲れてくるとタンクを左手の上で折り畳んでその上に寝そべるようにダラッと覆いかぶさり、シフトアップやダウン時はこの方法でダラダラと乗る事があるけど、いいとこそんな所かな?(マネしないように!)サーキット走行なんかの時はちゃんとクラッチ握った方が早いし。

あ、いけねぇ、また横道に……。まぁいいか。(爆)
でね、結局DCT化するって事はそれだけパーツが増える訳で、つまりは価格も上がる。で、ジブンとしてはこの価格高騰ってのも嫌だけど、それ以上に重量の増加と素人が手を出す箇所が減るんじゃないかって所が気にかかる所。
ホビーって、単純な方が楽しめるじゃん?

これらを天秤にかけると、この技術がこの後生き残る事ができるのは、つまりはバイクのAT化は進むのか?という事になる訳ですね。

ん、ジブンはどうなんだって?
もちろん、興味はあるけど、買わないですよ。

と言いたいところだけど、久しぶりに痛風発作で左足親指付け根が倍ほどに膨らんだ状態で、シフトの際に脂汗をにじませ奥歯をギリギリ言わせてバイクに乗ってる今日この頃、単純に『ホスイ』と思ってたりする。(爆)
でもきっとこの思いも一時的でしょう。
痛く無くなったらザイロリックをツマミにビールを煽る、いつものように。(笑)

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