悲劇、人生初のホールインワン。

これは某所で書いた連休初日の出来事です。

さて、その前に……。
この夏の猛暑の中、我が愛車YAMAHAメイト90のキャブレタからパーコレーションらしき症状でガソリンがオーバーフローした記事は記憶に新しいと思われるが、いかがかな? ま、その中でも書いたんだけど、いくら暑いからと言って、暑さだけで簡単にパーコレーションを誘発するとは思えず、主たる原因はキャブのフロートバルブという部品の劣化だろうと推測していた。

フロートバルブっていうのは、キャブレタ(ガソリンと空気をアクセル開度に合せて混合しエンジンに送る部分)の中で常に一定量のガソリンを溜めておくための仕組みを司るバルブで、コイツが駄目になるとガソリンが溢れたり足りなくなったりするというもの。

じつは、先週の休みにキャブを開けてみてフロートバルブの不良を確認したので、今の職場でなんとなく部品が取れるか聞いてみたら、『うーん……取れるよ』というツンデレ工場長のお言葉。ならばと甘えて部品を取ってもらい、この連休初日にチャチャっとやっちゃえば30分以内に終わらせられると踏んでいたのでした。

レッグシールドを取ったメイトはスリムに見える。ジブンと一緒で着太りするタイプ?(爆)

取り外したキャブ。
キチャナイけどオーバーフローしたガソリンの蒸気に吸い寄せられた埃が固まっているので、まぁコンなモンでしょう。

最近は結局濃すぎて結構アフターファイヤを出していたので、その跡も見受けられるけど、まぁまぁ。

フロート室内部はたいした汚れ無し。但し、底部にタンク内のカスと見られる沈殿物が見受けられた。タンク側ストレーナも駄目なのかもしれないね。
ちなみに、メイトのガソリンコックは負圧式。
なのにPRIでもガソリンがダバダバダバ……っと。
これもオーバーフローの大きな一因だけど、今回は安く上げるために対策しませんでした。

上記が古いフロートバルブ。黒い三角錐の真ん中あたりに、薄く輪っか状の線が付いているのがわかりますかね? こうなるとフロートバルブ本来の栓としての性能を発揮できず、ガソリンを止める事が出来なくなるので交換となります。

右が新しいフロートバルブ。こんなに小さいのに1600円以上するという……。(涙)
このバルブを取り換えて、あとはキャブを組み直すだけです。

まぁ、コンなモンです。
じつは上にも書いた通り、キャブをバラシて清掃までは先週やってあったので、フロートバルブを組み込んで取り付ける作業自体は30分もあれば余裕でおつりがくる作業です。

キャブレタを取り付けて、あとはスロットルバルブをはめて終了です。

え?
いや、ちょっとまて。
上の写真の次になんでシリンダーヘッドが無い写真が……。

さて、恒例の前説、ご清聴ありがとうございました。
そう、じつは、あとネジを2本締めるだけという段階で悲劇が起きたのです。

いや、じつはこの日天気が悪くて雨が降っていたんです。ジメジメしているにもかかわらず、そんなに涼しくもないという結構最低な天気でした。
作業自体は屋根のある車庫のなかでやっていたので、苦にはならなかったのですが、いかんせんジメジメとした湿度が悪かったのでしょうか?

ソレは2個前の写真にもあるように、キャブレタを取り付けてあとはスロットルバルブをはめて、最後に2本のボルトで固定すれば完成と言う所でした。

背後の作業台に置いておいた小さなボルトを予め手元に置いておこうと一つ摘まみ、振り向いた瞬間上記写真の1の辺りで何故かそのボルトが摘まんでいた指をすり抜け、そのまま2の穴に「スポッ、カラカラ……」っと、見事にホールイン・ワンでございます、えぇ、プロゴルファー猿も、チャーシューメンもびっくりでございますですわよ。

たぶん、30秒くらいは固まっていたと思います。
えぇ、この穴、じつはインテークマニホールドと言う所に繋がっていて、しかも下にあるマニホールド向かって傾斜しています。おまけにマニホールドからは一気に垂直降下して、吸気バルブに落ちています。この位では一般の人にはわからないかもしれませんが、ちょっとエンジンの構造を齧った事がある方ならわかると思います。

「それ、ヘッド外さなきゃだめじゃん」ってことに……。

もちろん、色々悪あがきをしたんですけどね。インマニ取って磁石状のモノを突っ込んでみたり色々と。しかし、ヘッドのインテーク側は変な湾曲と狭さ(恐らくネジ一本がギリギリ入る位)になっていて……。という訳で、結局ヘッドを外したわけです。(涙)

左の写真では良く見えませんが、肉眼ではうっすらと見えるんですよ、バルブの手前でマニとステムに絡まっているボルトが……。

「コイツ、コイツがわるいヤツでんがなー」(WEEKENDERの桂朝丸風に)
やっとなんとか引っ張り出しました。

はぁ……結局30分で終わらせようと思ったのに+1時間も費やしてしまいました。
ただ、実際には途中で(確実に中に入ったとわかった瞬間)やる気が無くなって、家に入り、何事もなかったように昼飯を作り、昼飯を食って、おまけに昼寝までしてしまったので(まぁ、要は現実逃避ですな)合計3時間のロスでしたが。(笑)

しかも予定外のヘッド外しだったので、そのあたりのガスケットも無ければ締め付けトルクのサービスデータもありません。
まぁ、仕方ないので経験と勘と根性だけで組み立てましたが……。

いやぁ、本当に思いましたよ。

「ホールインワン保険に、入っておけばよかった」と。
(おりねぇだろ!<ジブン)

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