8番目の恋人

ちなみに、2番目以降は結構入れ替わっているが、ジブンが抱えられるのは今までの経験からして最大でもこのくらいだ。
(1番目の恋人は、嫁より付き合いが長かったりする。これは嫁公認:笑)

さて、今回迎え入れたのは

IMGP5254 IMGP5253

BMW R1150RT 確か2003年モデルで走行は95,000kmを超えたくらい。

じつはこのRT、先日高齢&このRTの不調を機に、その長いバイク人生に幕を引いた某70過ぎのその界隈では有名な御仁が乗っていたもの。まぁ、紆余曲折色々あるんだけど、ここまで走ってるとなかなか正規ルートで販売する訳にも行かず、かといって調子がイマイチらしいので個人売買する訳にも行かず(その年で幾ばくかの金品と引き換えに恨みは買いたく無いわなぁ)、かといって捨ててしまうにはもったいないと言う色々な事情があって、「だったら、ジブンがGSのドナーに買いますわ」と相成ったわけ。

ま、ドナーって言っても正直なところジブンのGSは1150の前期型、RTは後期型で、インテグラルブレーキ(サーボアシスト)やツインスパーク、6速のギヤ比の改良など、ECUが違うんでポン付けは無理なことは百も承知なんだけど、まぁそれはソレ。いざとなりゃ「んあー? 付くか? じゃねぇんだよ。ツ・ケ・ルんだよっ!」の精神でどーにでもなるよなぁと思いつつも、車検が長かったりするんで暫くこのまま乗ろうかなぁ?なんて思ったりしてみたりして。

では早速、まずは車体から検証してみましょう。

IMGP5255ぱっと見、大きく目立った損傷は見られません。9.5万km走行の車体とは思えないほどです。奥様とタンデムでの走行が多かったらしいのですが、奥様同様車両にも愛情を持って乗ってこられた事がわかります。

IMGP5265 IMGP5264左右のシリンダーヘッドにコケキズがあります。CHP(シリンダ・ヘッド・プロテクタ)にも傷があるので、CHPは傷隠しの為? の後付かもしれません。まぁ、この傷はタチゴケでしょう。御仁は小柄だったので仕方がありませんね。

IMGP5263 IMGP5262ヘッドライトが曇っています。これは内部を戦場ヶ原ひたぎでOKでしょう。ねぇ、あららららぎくん。
じゃなくて、内部洗浄でOKでしょう。
シールドは……じつは写真を撮ってないんですけど真っ白でした。この辺りのモデル(R1100とか1150とかK1200LTとか)のスクリーンは白くなるんですよ。ほんと、真っ白になります。で、このスクリーンは仕事の暇を見つけて処置した後のものです。内容としては、1000番のペーパーで表面のコーティングを削ぎ落としたあと、バフマシンで磨き上げます。その後、特殊なガラスコーティングを行うと言うものです。ジブンは仕事上これらの部材がほぼタダ同然で入手できるのですが、はっきり言って手間を考えると新しく買ったほうがいいです。(爆)
でも、そこまで手間をかければこの程度には回復すると言うことです。
ま、そうは言ってもじつは流用可能なスクリーンを既に入手済みなんですけどね。

IMGP5267 IMGP5266まぁ流石に塗装面の劣化はあります。特に正面の金属部分は仕方ないですね。再塗装ですかね。
カウルにシリコンシーラントが? 割れてるのかな?

IMGP5258 IMGP5270グリップは要交換ですね。
このモデルはヒーターつきなのでASSY交換です。つまり、グリップ片側交換で愉吉さんが簡単に飛んでいきます。
でも、そこはソレ。
じつは裏技で(そうでもないか?)両方で数千円で交換可能です。

あと、メーターですが……針、落ちてるじゃん。(笑)
これは開腹手術でしょうねぇ。
コイツをデジタル化……いや、いかんいかん、邪念は振り払わねば。

さて、そして

IMGP5259 IMGP5260ちょっと乗って気づいたんです。「シフトできねぇ!」って。(爆)
サイドスタンドのトリガーが出っ張ってて、ステップに足を乗せるとシフトの下に爪先を入れられないんですわ。なので、オフブーツで掻き揚げるみたいにシフトして帰ってきましたが、よくこれで乗ってたなぁと思うわけです。

IMGP5269 IMGP5268力技でグニッと曲げて一件落着。(笑)

さて、ひとまず外観はこんなもんなので、機関に関しての検証をしましょう。
まず、そもそもの『不具合』と言われる要因は【セルモータの軸の偏芯による始動不良】って事でした。そこで確認してみると確かにその現象が見られました。但し、同時にバッテリーの劣化も見られました。つまり、バッテリーが弱ったため、本来なら回る位の偏芯でも回りきれずに始動不良と。
で、御仁にこの件を聞いてみましたら、バッテリーは去年変えたばかりだとの事。
ではなんで?
それは乗ってみてわかりました。
まぁ、仕方ないことなんですけど、エンジンがまったく回りません。(勿論オイル交換とかメンテナンスはきちんとされてた)
マフラーから出る墨汁のような水蒸気やガサ付く感じから、回さないのでカーボンが大量に付着しているらしい事が推測されます。
つまり、あまり乗らない・回さない→消費電力大→バッテリー充電不足→始動不良。という図式も考えられます。
まぁ、仕方ありませんね。

では、改善の為にまずは回してみましょう。
ですがここで注意が必要です。
じつはこの系統のエンジンはカーボン付着によるバルブの損傷が結構あります。
サイクルとしては

回さない→カーボン付着→高速道路などで回す→付着したカーボンが燃焼→デトネーション発生→局地的に(主にバルブ)高熱になる→高速回転で高熱になった金属(バルブ)と一緒にカーボンが剥離→バルブに穴が開く→圧縮不良→エンジンが回らない(壊れる)
というものです。

いや、結構あるんですよ。
で、その対策としてクレンザーってのがあります。タンクに入れるケミカルですね。ケミカルってなんだか胡散臭いけど、結構効きます。というか、もうそれ以外ではバラして洗浄しかないので、ひたぎさんなので、これに頼るわけです。(ちなみにGSはバルブが真っ白でした……)

で、ジブンも残ってたクレンザーを入れて100kmほど走ってみました。
最初は「えぇぇぇぇ、ソンなに回すんですかぁ? ワタシダルイんですけどぉぉぉ」って感じだったエンジンに「何言ってんねん、オマエは回るエンジンやろ、ほら、思い出せ、もっとや、気合いいれて回さんかい! どや、ええか、ええか、ええのんか!」って感じで。
最初はガサついていたエンジンも、後半はかなりいい感じになってきました。
「えぇぇぇぇ、なんか久しぶりにイッパイ吸って吐いて、こんなにメーター動かしちゃったんですけどぉ!(針無いけど)」みたいな感じで。(笑)

時間制限が無ければ最低でもあと100km程は乗りたかったんですが、そうも言ってられません。(休みは貴重なのです!)ソコソコ回るようになったところで今日はオシマイとしました。

と言うことで、ドナーの予定だったRTが実践用として加わって、ON用とOFF用のRシリーズ二台持ちと言う、ある意味ブルジョアな(実態は老人介ですな)生活に足を踏み入れた時点で、この地には冬眠の時期が迫っていると言う……

ま、冬季作業の楽しみが増えたと言うことで。

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