Victrola J1-50 近代化改修計画 その1

このタイトルでこのブログに辿り着いたアナタ、
マニア、いや、もはやカルトですね? (笑)
さて、今回は古い蓄音機  Victrola J1-50 を近代化改修(改1)してみようと思います。

まぁここで『蓄音機ってナニよ?』とか『Credenza以外は認めない』とか『貴重なオリジナルを云々……』という方はコチラでも読んでてください。
それ以外の方は、まぁいつものことながらマッタリといきませう。

と言うわけで本編なわけですが、まずココで言う蓄音機とは何かと。(最初と言ってること違うじゃねーか<ジブン)

基本的に皆さんが思い浮かべるのは↓こんな感じのモノだと思います。

(出典・画像:ウィキペディア

上記はいわゆるエジソンが初めて録音再生に成功し販売された蝋管タイプと呼ばれる蓄音機で、電気を一切使わず右にあるハンドルを回してゼンマイに力をため、それを解放することによりメディアを回しそこで発生する振動をホーンで増幅して聞こえる音にするという仕組みです。この機種ではメディア(媒体)が筒状になっていますが、このタイプは機構的に部品点数が多かったりソコソコの精度が求められたり、なによりメディアがかさばって保管や持ち運びに不便だったりと(筒だからね)、世の中の主流はこの後登場する円盤型レコードにとって代わることとなります。

さて、時代が円盤型のレコードになってもしばらくの間は大きなラッパがニョキっと伸びているものに変わりはありません。あの有名なHMVのニッパー君(蓄音機の音に耳を傾ける犬)が聞いているのもターンテーブルのついた箱からニョキっと伸びたラッパです。『蓄音機』=『ラッパ型』の構図は切っても切れないものなのですが……じつは更にその後主流になる箱型に比べると、その音は比較にならないほどチープだったんです。

まぁちょっと考えてみればわかる事ですが、中空に設置する都合で長さ・大きさや重量に制限がある単独ホーン形式よりは、エンクロ-ジャに収められて長く大きく重くすることが可能でしかも共鳴も得られる箱型の方が、サウンド的に有利なのは明白で、そのため電気的デバイスを使用しない蓄音機の最終型(完成系)は、ほぼこの箱型になったのでした。

ということで、今回のクランケです。
到着して3分後くらいです。(笑)

あ、ターンテーブルもありますよ。
外しちゃってから撮影してないことに気づいて写真撮りました。(爆)
とにかく我が家に来たらまずは分解されます。
(特にこういう古いモノには、虫とかゴキとかチャバネとか……室内侵入はご遠慮願いたいので、最初の分解清掃は必ず屋外でやります)

コイツを選んだ理由は……『蓋止める棒が壊れてるようです。ゼンマイを巻くクランク棒がありません。動作確認できません。完全ジャンクなので格安にて』という、まぁAMiLOGで良くある『ジャンク・格安』というワードにズキュンとキたという事と

じつは前々から「蓄音機の駆動系を近代化したいなぁ」と思っていたので、発条(ハツジョウじゃないよ、ゼンマイだよ)関係は壊れていても問題無かったのと

何機か蓄音機はあるんだけど、ビクターの蓄音機を持っていなかったので、その箱や機構に興味があったのと

ぱっと見、思ったほど悪くないんじゃないかな? と感覚的に思ったなどの理由からポチった訳なんですが、結論から言うと

アタリ でしたね。(笑)

さて、最初の検証の結果は下記のとおりとなりました。

ネガ
・積年の汚れアリ(これは仕方ない)
・小さな虫の死骸がちらぼら……卵は無さそう
・トーンアームのベアリングボールがかなり足りない(発注した)
・ねじが不足しているところがある(問題ない)
・手前右にあるはずの針置きケースが無い(問題ない)
・クランク棒欠品(そういう条件なので問題なし)

ポジ
・蓋を止める棒は外れて落ちていただけだった
・フロントのサランネット破れていない
・外観に傷や欠けはあるものの総じて良好と思える
・発条モータの確認はしていないけど、大丈夫そうだ
(これは別途O/Hして使えるようにする予定)
・サウンドボックスの状態も悪くなさそう(これ、かなり重要ね)

という感じです。

うーん、正直なところこの個体は思っていたより良すぎました。
ねじまき用のクランク棒を作ってオーバーホールする方がいいんじゃないかな? と思うのも事実なんですけど、このJ1-50っていう機種は当時5万台以上売れた(実機のシリアルは4万台)スタンダード機だったらしいですし、まぁオリジナルはオリジナル至上主義の方に任せて、ここはひとつ思い切ってやってみたいと思います。まぁでも、発条モータも使えるようにしますけどね。

ということで近代化改修ですが……

近代化改修って、何すんねん?

とお思いでしょうねぇ。私もよくココまで引っ張ったな、と。(笑)

お気づきの方も多いと思いますが、動力を電気モータ化します。
はい、そうです、電気モータでターンテーブルを回して、音はこのまま発声させます。
まぁでもこの形態は完全な電蓄(電動モータと真空管アンプの組み合わせ)になる前にあったらしいです。たまーにオークションで見る? かな?
電蓄はオークションでも結構見ますね。
馬鹿でかい電動モータと埃だらけの真空管の電蓄は案外安いんですよ。
なのでその安い電蓄を買って、電動モータを移植して……

 

 

 

 

ンな訳ゃない。

AMiLOGでソンな事するくらいなら、素直に電蓄買ってます。(笑)

ということで今回のお題は

模型用モータと乾電池で楽しめる蓄音機の駆動系を作る!

とする事とします。

さて、どうなりますやら?
ボルドールでコーヒー飲んでだべってる場合じゃねーぞ
なんて声が聞こえてきそうですが、
まぁ、ヨロリといきませう。(笑)

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