以下は2006年4月頃に完結したPrivateSoulBox内の記事を移植したものです。
第四章 タイヤがあるから二輪車、なければ零輪車?
さて、だいぶ更新が遅れました。
じつは、この文章を書いている時点で、既に試走を完了している状態です。
まぁ、それはソレ。
私のサイトではよくある事ですので、気にしないで経過報告を。
と言う事で、フレームが形になるとタイヤなんぞを付けたくなるのが人情です。
一応、ホイール周りのベアリングは用意していたのですが、4型のホイール・ベアリングとも殊のほか良好な状態ですのでこちらのホイールを使用したいと思います。
但し、タイヤはダメ。恐らく(憶測だけど)走行距離からすると、4型のホイールに付いてるタイヤって、交換したことないんじゃないかな?
減りはまずまずなんですが、完全にプラスティック化しています。
2型の方は、3年ものですので、まだこちらの方がいいようですね。
そこで、とりあえず全てのタイヤをホイールから外す事としました。
ビードブレーカーなんて持ってないので、急ごしらえの単管アングルにジャッキをかませてビードを落とします。
タイヤ交換で一番面倒な作業ですね。
これが終わればタイヤ交換なんて終わったも同然・・・なんてのは嘘です。
この後、タイヤレバーでガシガシと耳を出していくのですが、とにかくどちらも古いので耳が硬いっ!
しかも、私のやり方では、タイヤの両方のミミを外側に出す。
(ホイールを完全にタイヤの中に入れる)ので、その後ホイールを引っ張り出す作業があるのですが、タイヤが硬いとこれがまた至難の業なんです。
まぁ、そのあたりはタイヤ交換を専門に解説しているサイトがあるので、そちらをご覧ください。
とりあえず、汗だくになってなんとか4本タイヤを外しました。
4型のホイールは前後ともベアリングは全く問題無い様で、このまま使おうと思ったのですが、ホイールを洗浄するとフロントの塗装が剥げてしまいました。
そこで、とりあえずフロントだけ軽く塗装をする事にしたんですが・・・
本当は下地を出して、下地をつくり、ウレタン塗装なんてのがいいのでしょうが、あまりお金をかけたくなかったので、ペーパーがけ後、会社に転がってたブラック(つや消し)を薄く吹いて、硬化するまで数日放っときました。
その後、フロント・リア共に2型に付いていたタイヤを組み付けます。
しかし、K100だっけ?170だっけ?全然色気の無いタイヤですよね。
純正のアローマックスも今となっては「懐かしいパターンだなぁ」と思うけど、コイツらは「ビジネスバイク?ダートラ?」と思うようなパターンです。
まぁ、貧乏人には仕方ないことですが・・・
そうだよな、まぁ良しとしよう。(涙)
次はスプロケ、ドリブン側です。
左が2型、右が4型。
新しくした方がいいのは十分承知なんですが、なんせケチケチ(プチ)レストア(いつのまにかタイトル変わってる?)ですので、新品への交換はしません。
左より右の方がいい状態なのは解りますね?
なんとか 4型の方を使いたいな・・・ということで・・・
カップブラシをサンダーに付けて錆を落し、そのままだとまたすぐ錆びるので塗装を施しました。
最初は奇抜な色で「イロモン」仕様にしようかとも思ったのですが、スプロケの色って結構ポイントになるじゃないですか。
しかも、赤や青、金なんてのはいっぱい居るし、紫なんかもちょっとなぁと思い、ちょっと悩んだのですが、丁度会社にクリアがあったので、強力に脱脂をしてクリア処理としました。
左が上と同じ状態の2型、右が塗装後の4型スプロケ。(ハブは洗浄済)
結構シブイと思いませんか?
おかげでスプレー代が浮いたし。
(「結局ソコかよ」って突っ込みはナシね。(^^;;)
次にディスクですが、4型は一部部品取りにされていたのでFディスクが付いていなかったんです。ま、Fブレーキユニットが付いていたら、あんな値段じゃ買えなかっただろうから、それはいいとして、2型のディスクが使えるのかってのが問題な訳ですが・・・
結論から言うと「全く問題なし」でした。
歪み、厚さを測ったところ、FR共に規定値内でした。
但し、鋳鉄ディスクの宿命で、やはり錆が目立ちます。
ディスクの錆って、走れば消えるんだけど、なんか嫌だったので、ディスクもサンダーで錆落し。
但し、このままだと取り付け部がすぐに錆びてしまい、またこの部分は錆びてしまうと走っても綺麗にならないので、 塗装をと思い・・・
色々悩んだ結果、こんなイロモノにしてしまいました。(笑)
金もいいかなぁと思ったんですけどね。
組んでみて、どうなるかですね。
そして、タイヤを取り付けると・・・
おぉ、なんか懐かしい形に戻ってきました。
ディスクの青も思ったほど主張せず、かつ、ちょい変態ってのがいいですね。(笑)
変態ついでに、特殊なプレイ・・・じゃなくて。(爆)
タイヤを付けると必然的にブレーキを生かさないといけません。
(動かした際に止まらないと危険がアブナイでしょ?)
そこで、ブレーキフルードを注入するのですが、今回、初めてシリンジ(注射器)による強制注入ってのをやってみました。
モノの本なんかで『素早くフルードが入れられる』とか『エア抜きが凄く簡単に短時間でできる』なんて書いてあったので、興味はあったんです。
結論として・・・
確かにフルードは短時間で無駄なく供給できると思いました。
但し、エア抜きに関しては・・・どうだろ?
初めてだったので、コツがイマイチ掴めてなかったってのと、GPZ400RのFブレーキラインはAVDS機構の絡みで、片側に3箇所のブリザー(エア抜き バルブ)が付いているのですが、逆流させる際に、どうもここがネックになっているように感じました。
まぁ、今後の使い方としては、(全部抜いたら)シリンジ逆噴射でフルード注入後、通常のエア抜きって感じが私にとってはベストかな?と思ったりしています。
なんだかんだで、前後の足回りまでは完了しました。
次はEGかな?電装系かな?
【ちょいとTIPS】
GPZ400Rの1型~3型までと4型は、ブレーキ機構が異なります。
前期が前後シングルポットキャリパーなのに対して4型は前後2ポットです。
私の買った4型はFブレーキ関連はハゲタカされていたので確認できませんでしたが、リアは付いていたので2型と比較したところ、ディスクの外径が異なって いる事がわかりました。恐らく2pod化でパッドの接地面積が横に広がった事による事情だと思われますが、4型の2podキャリパに変更の際は、ディスク も4型のものじゃないとダメだと思われます。
←写真は2型のRディスクの上に4型のディスクを重ねている状態です。
写真では解りづらいかもしれませんが、内径は一緒です。また、取り付けボルト位置や径も一緒ですが、外径が違うのがわかります。(上が小さい)
【ちょいとTIPS2】
以前、どこかの章でも書きましたが、4型はコストパフォーマンスを求めている節が見受けられます。
写真はブレーキディスク取り付けボルトなんですが、違いがわかりますか?
左が2型で、錆びていません。右が4型で錆で上面がボコボコに腐食しています。
私も最初気づかなかったんですが、2型はこのボルトに塗装が施されていたんです。
4型は未塗装でした。
もちろん、材質が変わったと言う事も考えられますが・・・そうは見えません。
これもコスト削減の一つなんでしょうか?
【今回のオマケ】
新潟の冬は寒いです。
たまの晴れた日、ここぞとばかりパーツの洗浄を行います。
この作業を行ったのは2月で、水はまだまだ冷たかったんですが、なんとなくこんな暖かな日差しを受けていると春が近くなってきているような気がします。
まぁ、この後大荒れになったんですけどね。
春はまだ遠かった。(笑)
KAWASAKI GPZ400R レストア記 第四章 への3件のフィードバック